恋の予感はノンアルコール
今日、いつものようにキンキンに冷えたビールでも…とコンビニに入ったら、新発売のノンアルコールが目に留まった。たまには気分転換も悪くない。そう思って、それを手にレジに並んだんだ。
対応してくれたのは、いつもは無愛想なのに、今日に限って満面の笑みの女性店員さん。
(ん?僕に気があるのか…?)なんて勘違いをした。
会計を済ませようとしたら、液晶画面に「成人確認」のボタンが出ていない。
「…ん?成人確認のボタンが出てないんですけど?」
問いかけに、店員さんは満面の笑みを崩さず、まるで僕のうっかりを予期していたかのように、優しく一言。
「ノンアルコールですから♡」
…くぅー、見事に一本取られたな。あの笑顔は、僕がノンアルに浮気したことへの、可愛らしい仕返しってことか。そう心の中でつぶやきながら、レジを後にした。
すると、後ろに並んでいたビジネスマンが背後を通り過ぎる。
(…いや、あの笑顔はただの接客だろう)
と、心の中でツッコミを入れているような顔をしていた。
……早く帰って、ビール飲もう。
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